ペット大学|犬猫うさぎの飼い方や病気

うさぎの爪切りや止血方法は?【病院の方がお得?】

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うさぎの爪切りや止血方法は?【病院の方がお得?】

うさぎの飼育の中でブラッシングと並んで苦手な人が多いのが爪切りではないでしょうか。

うさぎが嫌がる中で行わないとならず、失敗するとうさぎが死んでしまうのではないかという不安があるのではないかと思いますが安心して下さい。

やり方を理解してしっかり準備さえ行えば意外とすんなりできてしまう場合もあり、病院やペットショップで行ってもらう手もありますので、爪切りの方法や料金をまとめてみました。

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爪切りの必要性

野生のうさぎであれば穴掘りなどで自然に削れる爪ですが、ケージ内で飼っているうさぎだと削れる機会も少なく爪が伸びてしまいます。

定期的に爪切りはうさぎにとって必要な世話ですので、怖がらず行えるように知識をつけるか病院やペットショップの力を借りるようにしましょう。

爪切りをしないことでなる病気

爪切りをしないと、すのこや金網の間に指を挟んで折ってしまう、爪が伸びて体重がかかとにかかりソアホックになる、爪の血管も伸びて折れた際に出血しやすくなる可能性があります。

うさぎは骨が軽くて弱い生き物なので、爪が引っかかってしまうだけで簡単に折れてしまいますし、ソアホックはうさぎのかかりやすい病気の上位に上がるほど一般的です。

ソアホックは骨が抜き出しになるほど重度化する可能性もあり、足の炎症だと軽視しないようにしましょう。

爪が痛いからと抱っこをしなくなると、ブラッシングやコミュニケーションが減ることでうさぎの病気の発見が遅れる可能性もあります。たかが爪切りと思わないようにしましょう。

爪切りはいつからして良い?

生後何ヶ月後など、いつから爪切りをしても良いというものはありません。うさぎが飼い主さんに慣れて抱っこが出来るようになっていれば、何ヶ月から始めても良いでしょう。

爪切りに関わらず、うさぎは飼い始めて1週間くらいそっとしておいてあげる必要があり、そこから少しずつケージ越しにコミュニケーションを取りながら、ケージの外に出して良い期間を迎えます。

飼い始めてから1ヶ月もすれば慣れてくるかと思いますので、それくらいから爪の長さを意識してあげると良いでしょう。

爪切りが必要な間隔や目安は?

うさぎに爪切りが必要な間隔は、大体1〜2ヶ月に一回程度と言われていますが、このペースで必ずやらないといけないというものではありません。

飼育環境によって爪の伸びる早さも変わってくるため、上手に遊んで自分で削る子や、噛んで調節する器用な子までいます。自分で出来る子は爪が尖っていないかチェックしてあげて、角があるようであればやすりをかけるようにしましょう。

爪切りが必要な目安

どんな子に爪切りが必要なのかの目安ですが、ケージ内を歩いていてカチカチと音がなっているようであれば爪切りの必要があります。

足の毛に隠れず爪が見えてしまっている場合も爪切りのタイミングになりますが、毛の長さは種類や個体によって違うため、爪の中に透けて見える血管の先から5mm以上爪が伸びているようであれば切るという目安を使うのも良いでしょう。

爪切りをサボると爪の中の血管も伸びて、どんどん爪切りがやりづらくなってしまう為、定期的な爪切りをサボらないようにしましょう。

爪切りに必要なグッズは?

爪切りに必要なものはうさぎ用のハサミとやすり、爪を毛から取り出すのが苦手な人は洗濯ネットと、念のため止血剤を用意すると良いでしょう。

爪切り用のハサミ

人間用の爪切りは動物の爪に合わない為、ペット用の爪切りを使う必要があります。犬用や猫用のものでも問題はありません。

うさぎ用の爪切りにはハサミとギロチンタイプの2種類があり、初心者にはハサミタイプ、爪切りに慣れた人にはギロチンタイプがおすすめです。

ギロチンタイプは切った時の爪割れが少なく綺麗なのが特徴。大きいのでどこで切られるのかわかりにくく、小回りが利かないため初心者には少し使いづらいかもしれません。

刃の薄いものはどこを切るのかわかりやすく、小さいことで小回りも利きやすい為、初心者にはハサミが使いやすいでしょう。ハサミはペット用であれば問題ありませんが、うさぎ専用のものは爪を当てる溝がうさぎにハマりやすくひび割れしにくいです。

安定してしっかりと爪を切りたいという人は刃の太いものにすると良いでしょう。

爪切り用のやすり

ヤスリは爪に角が無ければかけなくても良いですが、準備しておくと便利です。うさぎ専用のものもありますが目が細かく削れる量が少ない為、上手く削れない場合はダイヤモンドヤスリで削るとよく削れます。

洗濯ネット

洗濯ネットは思っている以上に便利で初心者の爪切りには必須になってきます。網目が細かすぎると爪が通らず、ギリギリ通るくらいでも引っかかって危ない為、少し余裕があるぐらいの荒さのものを選ぶと良いです。

止血剤

詳しい使い方は後ほど使いますが、どんなに気をつけていても血が出てしまうことはあります。長い時間うさぎを固定して置くのは難しく、うさぎに対してストレスが大きいので必要となってくるでしょう。

うさぎ専用の止血剤というものはおそらく無いので犬猫用のものを使うと良いです。

暴れて難しい子も大人しくする持ち方とは?

爪切りが苦手という人は、うさぎが暴れて失敗すると怖いから出来ないという人が多いと思います。万が一抑えすぎてショック死したらなんて考えるとたしかに怖いですよね。

難しいイメージがあるかもしれませんが、正しい持ち方をすれば力を入れずに大人しくさせることが出来る為、うさぎも飼い主さんも少しずつ慣れていきましょう。

それまでは動物病院やペットショップで切って貰えばいいやぐらいの気持ちでいる方が上手くいきます。

驚くほど大人しくなる持ち方

  1. うさぎ普段いない場所に行くと大人しくなるため、爪切りはうさぎが普段入らない場所で行うようにしましょう。
  2. 万が一暴れても安全なように低い位置に座り、タオルを膝にかければ爪が引っかかれても痛くありません。
  3. うさぎの頭が人間のお腹側に来るよう膝の上に座らせ、座らせたら落ち着くまで声をかけながら撫でてあげて下さい。
  4. うさぎが落ち着いたら、うさぎの脇?(前足の付け根あたり)に手を差し込み、もう片方の手はお尻へ添えて下さい。
  5. うさぎを持ち上げながら胸に抱き寄せ、抱き寄せたら脇に差し込んでいた手を抜いてうさぎの後頭部へ。顔を覆うように手をかぶせると、視界が遮られてうさぎは大人しくなります。赤ちゃんを縦に抱っこするイメージです。
  6. お尻をもう片方の手で支えながらうさぎを後ろに倒していき、足の間にうさぎをはめ込んだら手を添えたまま足を少し閉じて固定します。手足が固定出来るくらいまで深めに埋め込むのと、視界も足で遮るのがポイントです。
  7. うさぎの頭も身体も真っ直ぐにしたら手をに抜き取って完成です。うさぎが足をバタつかせても飼い主さんのお腹に当たらないように少しお腹とうさぎの距離を取っておくようにしましょう。

仰向けにならない場合の持ち方

  1. 同じようにうさぎが普段行かない場所に移動し、低い位置に座ります。
  2. うさぎの頭が飼い主さんの膝側にくるように膝の上に乗せ、うさぎが落ち着かせます。
  3. 落ち着いたら両手を脇に差し込んで、親指でうさぎの両足を顔の横ぐらいまで押し出して下さい。タオルで固定する場合はこのタイミングで目まで覆うように行って下さい。強さの加減は解けないように、きつく無いように練習が必要です。
  4. うさぎの両足を押し出すか、押し出してタオルで固定したら、手でうさぎの頭を抑えながら足を持ち上げれば、もう片方の手で爪を切っていくことが出来ます。
  5. 焦らずしっかりと落ち着かせながらやっていくとスムーズ。

うさぎが暴れないために重要なポイント

一番大事なことは最初にしっかりとうさぎを落ち着かせることです。固定に使うタオルは嫌なものだと覚えてしまう可能性がある為、取り出してくるのではなく、普段から見える位置に置いて怒る可能性を減らすなどの工夫が必要です。

めんどくさがってうさぎがしっかりと落ち着かないままやると暴れる為、かえって時間がかかります。いきなり上手くは出来ないと思うので、これだけの練習に何日か使っても良いぐらいです。

飼い主さんが不安がるとうさぎに伝わる為、少しずつ練習して自信をつけるまでは動物病院やペットショップも上手く活用しましょう。

正しい爪切りの方法は?

うさぎを固定できたら今度は爪を切っていきます。

切り方としては、爪を切る足を洗濯ネットに通して爪を剥き出しにし、爪の中に通っている血管の2〜3mm先を切るようにしていきましょう。

うさぎの爪は前足が5本、後ろ足が4本ですので全部で18本あります。前足の爪は隠れていて忘れやすいので注意して下さい。

うさぎは爪にも血管が通っている

うさぎは爪にも血管が通っており、よく見るとピンク色の血管が透けて見えます。よく見えない場合は、下からスマホのライトで照らしたり、横から見る事で見えやすくなるでしょう。

黒い爪の子はこの血管が見えない為、少しずつ切っていく必要があります。

血が滲んだら止血して終わるという方法ですが、心配であれば動物病院で爪を切ってもらい、どれくらい切れば良いのか確認し、写真を撮っておくと良いでしょう。

爪切りを上手くするポイント

爪切りのポイントは時間をかけすぎないことです。可能であれば慣れるまで抑える人と切る人の2人でやるようにしましょう。一本ずつ切っても問題ないので、一遍にやろうとせず複数回に分ける方法もあります。

爪切りは動きを固定される為、うさぎにとって嫌なことでストレスがかかります。嫌な事だという思いが強くなると余計に暴れるようになってしまう為、終わったら沢山褒めてご褒美のおやつをあげることを忘れないようにしましょう。

止血の方法やおすすめの止血剤は?

どんなに気をつけていても出血する事はあります。多少の出血はすぐに止められるので、切りすぎたと慌てず適切に処理するようにしましょう。飼い主の不安はうさぎにも伝わります。

出血した時のことを考え、止血用品はすぐに手が届く所に準備しておくことが重要です。

ガーゼで出血箇所を圧迫

ガーゼで出血部分を圧迫すれば30秒〜1分ほどで止血する事が出来ます。

ガーゼが無ければティッシュでも問題ありませんが、ガーゼの方が衛生的です。綿棒の場合は動くとしっかり抑えられないので難しいかと思います。

ガーゼで抑えている間、出血しているのでうさぎも暴れるかと思いますが我慢が必要です。飼い主さん自身も血が止まったかどうかも気になりガーゼを外してみたくなると思いますが1分間は抑え続けるようにしましょう。

止血剤を使う方法

血が止まらない場合や、暴れていて直ぐに止めたい場合は止血剤を使う方法があります。爪用の止血剤が市販されているので買っておきましょう。

止血剤を出血部分につけ、数秒圧迫するだけですぐに止まります。うさぎが口に入れても問題ありませんが、身体に良い訳ではないので毛についた止血剤は落としておくようにしましょう。

小麦粉を止血剤がわりに使うことも出来ますが、止血剤よりは時間がかかってしまいます。線香で焼いて止める方法も早いではありますが、準備に時間もかかり、火を使うので慣れないと危険です。

止血剤を準備しておくのが一番でしょう。

止血をした後も注意が必要

止血した後も気を抜いてはいけません。フローリングなどの固い場所を歩くと爪が削れて出血する可能性があるからです。

爪が濡れてしまっても出血する可能性があるので水にも十分注意しましょう。

部屋んぽなどは避け、1日ケージの中で大人しくしてもらった上で、飼い主さんも時々爪の様子を見てあげるようにしてあげて下さい。

病院やペットショップに頼む場合の料金は?

爪切りだけであれば動物病院もペットショップも大体500円程度の料金で済むことが多いです。

案外金額もかからず安全な上、健康チェックやブラッシングもついてくるので、どうしても怖い人はお願いする方が良いかもしれません。

動物病院の場合

動物病院であればついでに健康チェックも行なってもらえ、気になっていた事の相談まで可能です。

2ヶ月に一回程度健康診断に定期的に通うようにすれば、一緒にやって貰える病院も多いので確認してみましょう。

ちなみに健康診断の費用はペット保険の対象外となっている為注意しましょう。

ペットショップの場合

ペットショップの場合は飼育についての相談が出来ますし、足りなくなった牧草やペレットの補充ついでにお願いしても良いかと思います。

1000円程度でブラッシングついでに爪切りまでついたグルーミングを行なってくれる所もあるので、ブラッシングも苦手な人にとってはお手頃な価格かと思います。