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うさぎのケージの選び方

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うさぎのケージの選び方

いざ、うさぎを飼おうと思った時、どんなケージで飼えばいいんだろう?そもそもケージは必要なの?と分からなくなっていませんか?
また、ケージは日々の手入れのしやすさに直結するため、後悔しない様に知識を持って選びたいものです。
うさぎ飼育初心者の方の為に、ケージ購入のポイント、私が買ってみて良かったと思ったところや、気になっている所をまとめましたので、是非ご活用ください。

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そもそもケージは必要なのか

結論から言うと必要です。
なんとなくイメージする飼い方として、小学校の飼育小屋のような外で飼う、部屋の中で放し飼い、そしてケージで飼うタイプがあると思います。
そして、なんとなく広い方がうさぎも喜ぶのではないかなという所から、外で飼ったり、部屋で放し飼いの方が良いのではないかと思われがちですが、日本では難しい所があります。
断然、ケージ飼いをお勧めしますので、それぞれ理由を下に記載しました。

外で飼うのをお勧めしない理由

まず、温度調整が出来ません。種類にもよりますが、うさぎの適正温度は大体16℃~22℃位と言われています。多少前後しようと、急激に体調が悪くなるようなことはありませんが、外で飼うと中々調整することが出来ませんので、直射日光の当たらない風通りの良い所に屋根を付けて、雨や雪を防がないといけません。また、脱走防止や外敵から襲われない様にフェンスや小屋をしっかりとしたものにしないといけません。大がかりなものになるので掃除も大変です。
小学校の時、うさぎが脱走したり、猫にやられてしまったとかありませんでしたか。
日本だと厳しい家庭が多いのではないでしょうか。

部屋での放し飼いをお勧めしない理由

ソアホックになる可能性が格段に上がります。
ソアホックとはうさぎの足の裏にできた炎症の事を言います。炎症といってもひどい場合は骨髄にまで影響が出てしまうため、侮れません。
ソアホックは床材が硬かったり、不衛生、足の裏に大きく負担がかかることで起きやすくなります。例えば、あちこちでおしっこをして不衛生になりやすくなったり、床がつるつる滑る場合には無理に姿勢を保とうとして足に負担がかかったりで起きやすくなります。
また、部屋の中にはかじられたくないもの、うさぎが食べると危険なものがあちこちにあると思います。
うさぎとあなたの為にも、部屋の中での放し飼いはよくないでしょう。

ケージ飼いをお勧めする理由

そもそもうさぎは狭い所が好きです。野生のうさぎは土の中に巣を作って暮らしており、いきなり広い所に出るとびっくりしてしまいます。なので、うさぎが普段落ち着ける巣を作ってあげることは非常に大切なのです。
また、うさぎ専用のケージであれば、ソアホックになりにくいように床材が選んであり安心です。
更に、普段の世話がしやすいようにいろんな機能が付いていますので、衛生的に保つのも簡単です。
つまり、ケージはうさぎが巣として落ち着いて暮らせる環境になっているのです。
どうしても、うさぎを伸び伸び育てたいという場合には、ケージから毎日出してあげて運動する時間を作ってあげるようにしましょう。

どんなタイプのケージがあるのか

基本的には全部「四角い網に囲われている」シンプルな形になっており、分かりやすい違いも無いため、うさぎ飼育初心者が見ると「安い方がいいんじゃないの?」と思ってしまいがちです。
何なら金網で囲われていれば、うさぎ専用でなくても良いのではと思ってしまうのも無理はありません。
しかし、ここでケチるかどうかで、今後うさぎの飼育のし易さが全然変わってきますので、しっかり違いを理解したうえで、自分とうさぎに合ったものを選んでください。

どの程度のサイズが必要なのか

基本的には大きければ大きいほど良いです。ペットとして流通しているうさぎは巣穴で暮らしていた種類が多いため、広すぎても良くないと先ほど書いたばかりですが、うさぎ用のケージとして市販されている程度の大きさの場合、トイレや餌入れ、牧草入れ等いろいろなものを置いているうちに適当な広さに落ち着きます。

逆にこれだけの広さが無いとうさぎが伸び伸び出来ないという広さもあります。
うさぎは何かあった場合、立ち上がる習性があります。その時ぶつけてケガをしない様に、高さはうさぎが立ち上がった時に頭をぶつけない様に少し余裕があるものを選びましょう。
また、奥行きや横幅は、うさぎが寝転がっている時にもぶつからない位の余裕があるものを選びましょう。
定員さんに、自分が飼ううさぎのサイズを聞きながら一緒に選ぶのが良いですが、一例として、ネザーランドドワーフの場合、奥行き60㎝×横幅60㎝×高さ60㎝が最低限必要なギリギリのサイズになってくるので参考にしてみてください。

最低限うさぎが伸び伸び暮らせるサイズ以上のものの中から、自宅のスペースや金銭面と相談して、出来るだけ大きなものを飼うことをお勧めします。

もっとも重要な床材の種類

先ほども記載したソアホックにならないためには、床材選びが重要になってきます。下記に代表的な3つを記載しましたので、それぞれの子や、飼育スタイルに合わせたものを選びましょう。
また、一つの床材だけを使う必要はありません。基本的に金網の床材を使い、一部、上にプラスチックの床材を設置したり、牧草マットを引くことで、その時々に合った場所をうさぎが選択してくれるようになります。そのため、複数の床材を組み合わせて使うことを一番おすすめします。

木製すのこ

金網タイプに比べて暖かいので保温性があり、かじることでストレス解消にもなります。
ただし、排泄物等が気にしみこむと手入れが大変です。
また、かじったところに突起が出来てけがを招いたり、隙間が開いて足を挟む可能性が出てきます。
足への負担は少なく、かじり木にもなるので、こまめに買い替えたり、マメに掃除を出来るのであれば良いかもしれません。

金網タイプ

排泄物が下に落ちやすく壊れにくい、手入れが楽というメリットがあります。
一方で爪が引っかかってけがの原因になったり、金網をかじることで歯が折れたりの可能性もあります。
足を挟まない、足の負担を少なくする上でも、網目の細かいものを選びましょう。
手入れが楽なのでおすすめですが、あまり大きい子や足裏に毛が少ない種類の子だと負担が大きかったり、音がうるさいかもしれません。
衛生面ではプラスチックタイプよりも秀でているので、かじり癖が無く、毛が長いなどで衛生面に注意しないといけない場合は選択肢として良いかと思います。

プラスチックタイプ

洗い流しやすく、足がはまりづらい形状の穴が空いているタイプもあるので安心です。
ただ、洗い流しやすいのですが、臭いまでは取れなかったり、穴が大きいと足を挟む可能性が無いわけではありません。
手入れが楽で、足の負担は少ないと言われているためおすすめですが、足のサイズと穴のサイズをよく比較してから買いましょう。
手入れのしやすさと、足への負担を考えるとおすすめの床材です。

押さえておきたいポイント・機能

引き出しタイプ

トレータイプと引き出しタイプの2種類がありますが、引き出しタイプを選択することが、最も重要で、必須だと思ってよいでしょう。

トレータイプは床材の下が桶のようになっていて、フンや牧草が集まる様になっていますが、掃除する際にケージを分解する必要があり手間です。しかし、引き出しタイプであれば、トレーを引き出して掃除をし、トレーを収め直すだけでよくなり、ケージからうさぎを出して、床材を取り外し、狭い入り口に体を入れて掃除をするという作業がなくなります。
特に、おしっこをトイレ以外でされた時の掃除は面倒ですが、引き出し部分にもおしっこ用のシーツを引いておけば、シートを入れ替えるだけで掃除ができるので格段に楽になります。

引き出しタイプになっていないケージや、トレーのみのタイプは格段に安くなりますが、今後の掃除の手間を考えると、必ずあったほうが良い機能と言えるでしょう。

金網にビニールがコーティングされていないもの

ここでいう金網は床材ではなく、横と上を囲う金網です。そもそもビニールがコーティングされているものはあまり売られていないと思いますが注意が必要です。
ビニールがコーティングされていると、うさぎがかじった際に誤飲してしまう可能性が出てきます。見た目が綺麗、檻に閉じ込めている感が無くなるので選んでしまいそうですが、うさぎのことを考えて止めておきましょう。

また、金網はまっすぐできっちりと金網同士が接着してあるシンプルな作りのものを選びましょう。良くないものの例として、学校やグランドのフェンスのような網目構造があります。金網同士を折り曲げながら網目状にしてあり、金網同士の接触部位が接着されていないものです。このタイプは力を加えると金網同士の接触部分に隙間が出来、足を挟む可能性が出てきます。

ケージの角を丸くするためなどで、金網がまっすぐではなくカーブになっているなどは問題ありませんので、必ず、金網同士が接着してあるものを選びましょう。

あると便利な機能

尿の飛び散りカバー

うさぎの世話の中で、一番面倒なのが尿の掃除と言えます。フンはコロコロしていて掃除しやすいですし、牧草も乾いているので簡単に集まりますが、尿はそうもいきません。ケージの中だけであれば、しょうがないなと掃除する気力も湧きますが、床や壁に飛び散っていた場合は一気に萎えてしまいます。賃貸アパートだと綺麗に使わないと退去の時の出費がかさみますし、購入したマンションであれば大事に使いたいものです。
特にオスの場合は発情期に尿をまき散らしたり、縄張りを主張するために尿のスプレーを行ないますので、衛生面の確保の為、オスの場合にはあったほうが良いでしょう。

キャスター

ケージにはキャスターが付いている場合があります。そんなに場所を移動しないよと思いがちですが、ケージの下や周りを掃除したいときに便利になります。
また、世話する際に、シーツや餌を隣にストックしていても、ちょっと動かないと届かなかったり。なるべく動かずに世話したいなという気分の時だってあります。その時キャスター付きであれば、ストックしている餌やシーツの方にちょっと引き寄せて世話すると楽です。
ただ、キャスターが付く分、ケージに高さが出来る為、老齢のうさぎの場合は、ケージからの出入れが困難になる場合もあります。

上扉

全くもって必須ではありませんが、意外とあって便利だったのが、ケージの上扉です。世話用の扉になりますので、広々と開けることが出来、トイレやエサ入れの取り出しが楽になります。また、立ったまま作業ができるのも良いポイントです。

ロフト

これもあっても無くても良いものですが、あることで床材に変化が生まれます。また、ケージ内での運動も出来ます。ロフトとしての使い方ではありませんが、ロフトの下が影になり落ち着くようで、うちの子はよくロフトの下で涼んでいるのでいます。巣箱を買わなくてよくなりました。巣箱は壊されやすいみたいですが、ロフトであれば固定化されているので破壊されることもありませんし。まぁ、ロフトがあるので巣箱を置く場所も無いのですが。

うさぎのケージまとめ

色々な機能があるケージですが、うさぎ専用で引き出しがある出来るだけ大きいものを買いましょう。
そして、床材については定員さんと相談して、出来れば複数の環境を作ってあげましょう。
機能が増える、サイズが大きくなるごとに値段が上がっていきますが、買い替える機会もめったにないため、出来ればよいものを買ってあげたいですね。
少しでもケージ選びの参考になっていただければ幸いです。