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うさぎの問題行動に対するしつけ【煩い、尿、噛む等】

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うさぎの問題行動に対するしつけ【煩い、尿、噛む等】

今まで人懐っこかったうさぎが突然噛むようになった、夜中にうさぎがケージで暴れてうるさい等、うさぎの問題行動に困っていませんか。

どんなにしつけても聞いてくれないかもしれませんが、実はやり方や飼い方を間違っているかもしれません。

うさぎの問題行動は原因を知ることで改善、もしくは対策することが出来るのでそれぞれの問題行動を詳しく見ていきましょう。

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うさぎの問題行動

うさぎの問題行動は殆ど、飼育の方法が間違っている、しつけの仕方が正しくない、上下関係が築けていない、思春期、うさぎの種類による傾向によるものの5つです。

飼い方やしつけのやり方が起因するものついては改善することが出来ますし、思春期や種類によるものは対策を行うことでストレスを無くすことが出来ます。

ペットを飼う上でしつけは避けて通れない道です。意思疎通が図れる人間ですら思春期には手を焼くのですから、うさぎ自体を嫌いにならず理解してあげるようにしましょう。

うさぎの飼育方法が間違っている

飼い主さんによって考え方は人それぞれで、うさぎとどう関わっていきたいかによって部屋の中で放し飼いにしていたり、多頭飼育を行なっていたりするかと思います。

しかし多くの問題行動はケージというプライベートスペースが確保されてない、ケージから出す時間が明確に決まってない、出している時間が長すぎること等が原因となります。

飼い方自体は色々あって良いと思うのでそれ自体は否定しませんが、それぞれの問題行動の原因を本記事で詳しく記載しています。必ず把握した上で判断してください。

対策できることがあるかもしれませんし、飼い方に対する思いとうさぎや飼い主のストレスのバランスを考え、飼い方を調整するヒントになるかもしれません。

しつけの仕方が正しくない

うさぎとは会話が出来ないのでしつけにも苦労しますよね。どうやって怒れば良いのか、叱り方も最初はわからないかと思います。

重要なことは毅然とした態度で怒ることです。コラッ!短く大きな声で怒るようにし、決して名前を呼ばないようにしましょう。体罰は絶対にダメです。

うさぎは何かに不服な場合に足ダンをして音で伝えますが、短く大きな声で怒ることは同じような効果があります。声色が統一できない場合は手で床を強く叩くのも良いでしょう。

名前を呼びながら叱ると、叱られる時に使われる言葉だと思い、名前を嫌いになってしまいますし、体罰は叩かれた事実の方が鮮明に残ってしまい何故叩かれたのか忘れてしまいます。

上下関係が築けていない

ノウサギは単独行動を行う動物ですが、飼いうさぎは全てアナウサギに分類され、元々群れをなして生活する動物です。

そのため上下関係には敏感で、自分が上だと思うとマウンティングやあごのせを行ったり噛み付く、しつけをしても聞いてくれないなどの問題がおきます。

思春期に自我が芽生え始めると特に顕著になるため、思春期のしつけは重要です。

逆にしつけに活用することもでき、頭を目を手のひらで軽く押して服従のポーズを取らせたり、首を抑えてうさぎの上に自分の顎をのせて擦り付けることで上下関係を明確にできます。

意味なく行ってもストレスになるので、うさぎが飼い主さんの座っているところを退けようとしたり、マウンティングや噛む行動がひどいようであれば活用してみてください。

思春期のしつけ

今まで人懐っこかったのに突然抱っこさせてくれなくなった、噛むようになってしまった場合、嫌われてしまったのではとショックを受けてしまう飼い主さんもいますが思春期です。

いつからいつまで続くのかと不安になる人もいるでしょうか、時期としては生後3〜4ヶ月ぐらいから思春期が始まり、1歳程度で大人になって落ち着いてきます。

オスの場合は「縄張りを広げること」にこだわりがあり、尿をひっかける「スプレー行為」や「マウンティング」などの行動が見られます。

メスの場合は出産や子育てのために安全な場所を求める習性があり、発情期には飼い主さんに反抗的になったり攻撃的になることがあります。

正しく対処しないとわがままな子に育ってしまったり問題行動が癖づいてしまうので、思春期は第二のしつけ時期だと思って各問題行動に対応していきましょう。

うさぎの種類による違い

個体差もあり、一概には言えませんがうさぎの種類によって自己主張の強さなども変わってきます。

ネザーランドドワーフは人懐っこい子と自己主張が激しい子に二極化しやすく、ホーランドロップイヤーは温厚な性格が多いです。ミニレッキスは賢くてしつけやすいでしょう。

だから良い、悪いということではなく、しつけやすい意外にも良いところ悪いところがうさぎそれぞれに沢山あると思いますので、難しい子も気長にしつけしていきましょう。

飼い始めて少し慣れてきたぐらいの時期に思春期になりますので、ペットショップで見た姿と違っても、根気強くしつけていくと只の思春期だったということもありえます。

ケージを噛んだり暴れたりとうるさい

賃貸アパートやマンションでうさぎを飼っている人にとって騒音は悩ましい問題ですよね。

うさぎは薄明薄暮性なので夜行性に近く、早朝や夜中、深夜などにうるさく音を立てられると眠れずストレスも溜まります。

うさぎが何故暴れて大きな音を立てるのか、うるさいのか原因が分かれば改善や対策を打つことができるので、それぞれのケースごとに見ていきましょう。

ケージを噛んだり騒いでうるさい

原因としてはケージの外に出して欲しいと要求している場合と、単純に物を噛みたいという衝動の場合の2つが考えられます。

ケージの外に出して欲しいと要求している場合には注意が必要で、満たしてあげるために外に出すことを繰り返すと、出たくなったら暴れるという行動が習慣づいてしまいます。

根本的には、ケージから出している時間が長い、自由に動ける範囲が広いことで、動ける範囲は自分の縄張りだと勘違いし、その中を自由に動けない不満からくる行動です。

狭いケージは可哀想だと思うかもしれませんが、人間も必要以上に守らないといけない責任が広がるとストレスを感じてしまいますよね。

ケージから出す時間と空間を制限し、暴れていても無視することで、必要以上に縄張りを広げようとしなくなり、ケージ内という絶対的な縄張りに安心して大人しくなります。

ケージをかじる音がうるさい

単純に物を噛みたいという場合と、外に出て暴れたい場合のかじり方はわかりやすく違います。

外に出たい場合にはケージを持ち上げるように金網を噛むためケージの動く音がうるさく、かじりたいだけの場合はガリガリと噛んでいるので噛む音自体がうるさくなります。

うさぎは何かかじらないと歯が伸びすぎるため、物をかじりたいという本能は避けることができないでしょう。かじり木をケージの中に設置してあげることで改善できます。

足ダン(スタンピング)がうるさい

足ダンを行う場合には、何か不満があって伝えようとしている場合と、仲間に危険を知らせるために行っている2通りが考えられます。

いずれの場合も何に対して行っているのか、前後の行動や現象を整理して見ましょう。

意外と人間は気にならない程度の洗濯機の音などに腹を立てて大きな物音を立ててしまっていたりすることもあるので、その場合は場所を移してあげるなどの対応が可能です。

ケージの外に出して欲しいと要求している場合には、ケージを噛んだり騒いでうるさいの項を読んでいただければと思います。

また、落ち着くまで待っていられないという場合は、床材を木や金網のすのこからプラスチックのものに変えたり、ケージの下にダンボールを引くことで音が抑えられます。

穴掘りの音がうるさい

穴掘り自体もアナウサギである飼いうさぎの本能によるものであり、爪の伸びすぎを防止する役割もあるのでなくすこと自体は難しいでしょう。

ケージや床材を掘ると音がうるさいので、ほりほり用の布のおもちゃを設置してあげることで音を軽減することができます。

給水ボトルから水を飲む音がうるさい

給水ボトルから水をあげている場合、ボールがガチャガチャ動く音や、歯がケージに当たる音、ケージが動く音がうるさい場合があります。

水分の補給はうさぎにとっても重要な役割があるので無くすことは難しいでしょう。

飲んだ量がわかりやすい点と、うさぎが濡れない点で給水ボトルは便利ですが、どうしても気になるようであれば、お皿で飲むタイプの固定式に変えるのも手です。

鳴き声がうるさい

うさぎの鳴き声がうるさいと言うことは滅多に考えられないかと思います。

もしも飼い主さんが気になるレベルで鳴いている場合には緊急事態だと思いますので、原因を突き止め早急に対応した方が良いでしょう。

トイレ以外で尿や糞をして臭い

うさぎ自体や糞はほとんど臭いませんが、そこにおしっこがかかったりして時間が経過すると臭うことがあります。トイレ以外の場所では衛生的にもよくありません。

トイレのしつけや掃除に苦労している飼い主さんも多いのではないでしょうか。

トイレを完全には覚えきれていない場合の粗相と、縄張りを主張するためのスプレー行為、抱っこ中などのある一定条件下での粗相に分けて説明したいと思います。

放し飼いや部屋んぽ中の粗相

トイレのしつけ方についてはうさぎにトイレのしつけは可能かを読んでいただければ詳しく記載していますが、室内で放し飼いしている場合や部屋んぽ中は上手くできない子もいます。

コードにおしっこをかけてしまうと危険ですし、カーペットに尿をかけられてしまうと洗うのも一苦労で大変ですよね。

うさぎは基本的におしっこをする場所を決めて行いますが、なかなか覚えない子や、嬉しかったり興奮して行うこと、びっくりしたり怖がって行うこともあります。

完璧にやめさせるのは不可能な場合もありますので、ケージの外に出すときはおしっこして良いマットや布のあるサークルを使うなどで対策するのがおすすめです。

おしっこしてしまった場合はすぐに拭き取って匂いを残さない、それでも行う場合は決まった場所でしていることが多いのでトイレを設置するなどで防止することも出来ます。

おしっこを飛ばすスプレー行為

うさぎのオスは思春期になると自分の縄張りを誇示しようとおしっこを飛ばすスプレー行為をします。相手を威嚇するときにも行うので多頭飼いの場合は注意が必要です。

自分の匂いを残すために糞を残すこともありますし、メスが行う場合も稀にあります。ケージ外で行った場合にはすぐにふき取って繰り返し行わないよう消臭しましょう。

マーキングは本能によるものなので完全には防げませんが、ケージの外に出す時間と空間をサークルで決めてあげることで軽減できます。

ケージ内から飛び散ること場合はおしっこカバーをケージにつける方法もありますし、思春期が終われば治ることもありますので思い詰めないようにしましょう。

尿を撒き散らすので大変、あまりにもひどいという場合には去勢後に治る場合もありますが、リスクもありますのでよく考えて選択してほしいと思います。

ブラッシングや爪切りなどのグルーミング中など

ブラッシングや爪切りなどのグルーミングの際には抱っこが必要になり、身体も固定されるため怖がるうさぎが多いです。

他にも何かびっくりした時や怖いときには思わず糞やおしっこをしてしまうという場合もありますので、できるだけ原因を取り除いてあげましょう。

抱っこやグルーミングは少しずつ慣れさせていき、短い時間で終わらせる事がポイントです。

急に噛むようになって痛い

オスが縄張りを広げたくて興奮している時やメスが自分の縄張りを守ろうとする理由から、思春期にはいると急に噛み出すようになることがあります。

子供や特定の誰かだけを噛む場合には自分の方が優位だと思っており、グルーミングや抱っこの時に噛むのも同様に言うことを聞けという意味の場合があります。

本能的に目の前に差し出されたものを噛むことや、単にイタヅラで反応を見て楽しんでいる場合もありますが、意外と噛む力は強く、指や足を噛まれると結構痛いです。

噛まれた時の対応としつけ

噛まれたときは平静を装い、毅然とした態度で怒るようにしましょう。飼い主さんが痛がったり怯んだりすると自分が優位だと勘違いして噛み癖が悪化してしまいます。

抱っこ中に噛んで来る場合は、厚手の服や手袋で痛くない状態にして噛んだら怒ることを繰り返しましょう。

かじって遊ぶおもちゃで上手く発散させたり、ケージの外に出す場合は時間と空間を制限する事でケージの中だけが縄張りだと正しく認識させることで予防することもできます。

ちなみに、ケージの外に出した際、色々なものを噛んでしまうのは本能から来るものでしつけられません。赤ちゃんやコードなど噛まれると怖いものをどけておくのが良いでしょう。

抱っこやグルーミングを嫌がって出来ない

思春期になると縄張りに対する意識が高まり、無断で自分の縄張りに入ってくる他者を警戒するようになるため、抱っこやグルーミングを嫌がるようになります。

特にメスは自分の縄張りであるケージ内への侵入に敏感になる子が多いので抱っこできないどころか噛んでくることもありますが、飼い主を嫌いになったわけではありません。

餌やおやつで釣って移動させたり、キャリーケースに移して掃除するなど、ケージやサークルには無理に入らず、興奮させないようにしましょう。

グルーミング時のコツ

グルーミング等でどうしても抱っこしないといけない場合は、うさぎが入らない場所に移動し、低い台の上でブラッシングを行う方法もあります。

暴れたからといって止めてしまうと、次も暴れて終わらせようとするので、やることはやるんだと毅然とした態度で行うことも重要です。

ブラッシングの詳しいやり方やコツは【嫌がるお腹はやらない?】うさぎのブラッシング方法をご覧ください。

マウンティングを止めさせたい

飼い主さんの足などにしがみついて交尾の時のように腰をカクカクさせる行為をマウンティングと呼び、思春期のオスに多いですが、メスでもする場合があります。

自分が優位だぞと主張したい意味がある場合と、ストレスが溜まった時や暇つぶしで行う場合があります。

カクカク動く姿と終わった後にひっくり返る姿を面白がって好きにさせてしまう人がいますが、上下関係を勘違いしたり、癖になって酷くなるので止めましょう。

興奮していると身体から独特の臭いを出しながら近づいて来るので、マウンティングされる前に気付く飼い主さんもいます。

マウンティングされた場合の対応

しつこい場合にも、とにかく無視する対処が有効で、マウンティングされそうになったら足や腕をどけてさりげなくその場を立ち去りましょう。

反応すると面白がってもっと構ってと悪化させることがありますし、好きにさせていると自分が優位だと勘違いしてしまいます。

対策として退屈しのぎにボールやかじり木などのおもちゃを与えるのも良いですし、人形にだけはマウンティングを許してあげるのも一つの手です。

毛をむしって巣作りを始める

思春期のメスの中には偽妊娠と言って妊娠していないのに妊婦うさぎがするような行動をとる事があります。

生殖能力の無いオスと交尾したり、マウンティングされる、オスの近くにいるだけでも排卵が誘発されて起こります。

乳腺が発達してくる他、胸や首の毛をむしって巣作りを始め、神経質になる事が多く、ケージの中のものを触ろうとすると攻撃的になったりします。

偽妊娠を止める必要はあるか

15〜20日程度で自然に収まるため病院に行く必要はありませんが、むしった毛を飲み込んでしまうと毛球症になる危険があり、毛は片付けましょう。

抱っこやグルーミングを嫌がり大変ですが、本能的なもので止めさせることが出来ない為、避妊手術を検討するのも一つの手です。

避妊手術にはリスクがありますが、生殖器の病気を防げるメリットもあるため、詳しくはうさぎの避妊手術をしない場合のリスクと成功率【数字で知りたい】をご覧ください。

飼育に関するしつけ

給水ボトルから水を飲んでくれないなどの水のしつけに関しては【ボトルと皿どっちがよい?】うさぎに与える水の量と飲ませ方をご覧下さい。

餌を食べない、散らかすなどでの餌のしつけは【年齢別】うさぎのエサやり方法と適切な量【タイプ別】うさぎが食べやすい、散らかさない牧草入れはを見て頂くと参考になると思います。

散歩のやり方や注意点など散歩のしつけに関しては【うさんぽと部屋んぽ】うさぎの散歩は何処ですれば良い?にまとめています。

芸を覚えさせたい

犬ほどではありませんが、うさぎも個体によって芸を覚えることが出来る事もあります。

お手や待ては趣味の範囲になってくると思いますが、ハウスなどはケージから戻す際などに役立つでしょう。

その場合、声色を一定に保つのが難しいのでクリッカーという犬用のしつけグッズを使う場合もあります。

うさぎがバーを飛び越える障害物競走であるラビットホッピングという競技にも使われており、興味のある方は見てみると面白いかもしれません。